飲酒と執筆

あまりに執筆捗らないのでメモを残してみる

語りをたのしむべきか.

日本海はどう出来たか (叢書・地球発見)

日本海はどう出来たか (叢書・地球発見)

Sr, Ndのアイソトープの話やら,プレートテクトニクス自体やら解説的内容も多々含まれるものの,やはりフィールド日記にカルテク滞在記,この研究に至るまでの経緯の説明など,能田先生の語りがこの本の肝でしょう.
本の末尾でお嘆きのように,何となくこの辺の研究もODP掘削の結果が出て以降余り流行らない感じはあるものの,「オサムシ」の話を引いておられるように,生物界を含めた日本の自然環境上の一大事件であることは疑いない.「もっと獰猛な研究が行われるべき」なんでしょうね.それで「信頼性の高いデータを地道に蓄積する」のが「一番の早道」とされる.でもそのようなタイプの研究を行うには,今時なかなか大変な環境にあるなあなんて,ぼやいている場合ではなく,やっぱり地道に頑張らんといかん.
ちなみに,末尾にちゃんとreferenceがついていますよん.